コンサルタント会社を経て、とんかつ豊かを起業した飲食マーケッター小林孝志のブログ

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第8話 一生懸命と真剣は違う
昨年9月のこと、阪大生から応募がありました。
現役で経済学部に入学した1回生。
中学、高校と陸上部で走り幅跳びをやっていて県大会レベルの実力者。
しかも副キャプテンを務めていたらしい。

身長は177センチあってすらっとした今時のカッコいいスタイルで
ファッションセンスも悪くない。
頭が良くて運動ができて見栄えも良い。
学生アルバイトの条件で他に何を望む?
運が向いてきた~。


が、世の中そうは上手くいきません・・・
この男、とにかく覚えが悪い上にトロいのです。
45分を基準値にしている営業終了後の片付け。
2回マンツーマン研修をやって、初めて一人でやったとき、
2時間20分かかるという今も破られない最長記録をたたき出してくれました・・・
「初日はこんなもんだよ・・・」引きつりながらも励ますものの
その翌日もやっと1時間半。
そしてその次も・・・


走り幅跳びで6メートルを軽く飛ぶ男。
阪大に現役で合格する男。
混乱する立命館2浪入学、ギリギリ卒業の私。


彼はサボっているわけではありません。
むしろ一生懸命です。
観察すると動きが遅いのではなく、
全ての行動の前にワンクッション入るのです。
さらによく見ると
頭で確認してから動き始めていたのです。


そのことを指摘をしました。
しかし、それでもなかなか上手く行かない。
ついに私は声を荒げて怒鳴ってしまいました。

するとむかつくような顔ではなく、落ち込んでしまうような表情をしたのです。
それもビックリするような感じで・・・


そこで気付きました。
彼は怒られたことがないんじゃないか?
今までの人生で彼はトロイと言われたことはないんじゃないか?
めちゃ勉強ができて、めちゃスポーツができる。
文句なしに優秀な学生。
親も教師も声を荒げて怒る理由も必要も一切ないはず。


さらにこう推測しました。
きっと彼は真剣に勉強しなくても良い点が取れ、
真剣に練習しなくても遠くに跳べたのだ、と。
もちろん努力したつもりでいる。
でももともと努力とか忍耐が嫌いな人間の努力なんてたかが知れている。
きっともっと勉強して、もっと専門的に練習すれば、
東大に行けたかもしれないし、インターハイにでたかもしれない。
軽く、浅くやっても何でも人よりできちゃう人間なのだろうと。
物事に対して真剣に取り組むということをやったことがない人間なんだと。


こういうタイプは中学生時代にはモテるが、高校生になるとモテない。
無論、社会では全く通用しない。
でも過去にモテたこともあるし、やればもっとできると思い込んでいるから、本気でやらないのだ。
そうして枯れていく才能とがむしゃら心・・・


推測したから本人に確認しました。
するとその通りですと。
何でそんなん分かるんですか?と。


俺もそうだったから分かるんだよ。
40を過ぎてやっと自分の事を客観的に見ることが出来るようになりました。


周りのスタッフが「あそこまで怒鳴らなくても」というくらい
ボロクソにいわれても、それでも彼は真剣に食らい付いて来ました。



そんなこんなでもうすぐ10ヶ月。


今は、
ありえないくらいの初動速度で、そして正確に作業をする男。
ラストオーダーからわずか20分で片付け終了という最短記録を作った男。
狭いキッチンを往復するほんの僅かな時間に3つも4つも手を出しながら歩く男。
人の行動を見て1歩先を見極めてアクションを起こせる男。
ぶっきらぼうながら後輩のフォローをさりげなくできる男。
周りの状況を適確に判断し、空気が読める男。

でも時々やるちっちゃなチョンボがお茶目に見える男。


昨対比でいうと250%くらい信頼感は伸びた。

でもまた真剣勝負をやめると元通りだよ。
真剣勝負をするためには闘争心をもつことだ。
そのためには腹の底からデカイ声を出すことだ。


そうしてリーダーシップを発揮できれば

必ず今の10倍モテるよ。
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by tonkatsuyutaka | 2007-06-06 11:28
第7話 超一流ホテルの三流料理で感じた現場の重要性
雑誌に掲載されていたスペイン料理のビュッフェランチを妻と食べに行きました。
店は大阪梅田にある電鉄系の超一流のホテル。
その直営レストランのビュッフェ料理です。
ランチ2,500円、ディナーは4,500円と高級ホテルにしては微妙な価格設定ではありますが、
前日に予約を入れて、いつもよりきちんとした服装で大いなる期待をもって出かけました。


ピアノが鎮座する吹き抜けの開放的な空間。
タキシード姿のウエイターに席に案内されて、いよいよ料理の置いてあるテーブルへ。



が、
二人で顔を見合わせて


うそ・・・やろ?


焦げるほどにしっかり揚がった冷凍のフライドチキンとフライドポテト。
芸術的なまでに小さなキスの開きに缶詰コーンをはさんだ本日の魚料理。
歯応えのない鶏にとろけるチーズがたっぷりのった照り焼き風みたいな本日の肉料理。
肉汁がすべて枯れ果てたパサパサの名物ローストビーフ。
5本つまむと皿全体のパスタが持ち上がるほどクリームがしっかり固まったカルボナーラ。
10人前はあろうかという皿の中にムキエビが10個ほどの特製シーフードピラフ。
ランチの目玉は100円寿司でも絶対通用しない5種類の握りずし。
山芋の素揚げやサニーレタスをちぎっただけのサラダ。
ポテトに卵の切れ端がくっついた唯一のスペイン料理であるスパニッシュオムレツ。
そして本日のお惣菜として、奇妙なおだしに浸された冷凍のたこ焼き・・・


こうした料理がズラリ。
いやチョロリ。



私は考えました。
なぜ、これだけ格式があるホテルがこうした料理を出すのであろうか?
ぐるりと店内に座っているお客の雰囲気を見ました。


広い店内の200席は日曜日の昼12時過ぎで4割ほど埋まっています。
ビジネススーツ姿の男性6名組、おめかしをした子供を連れたファミリー、
20代後半と思しき女性4人組、50代と20代の母娘、25歳くらいの男性3人組・・・



誰に売りたいんだ?
何を売りたいんだ?
食べていただいてどう感じていただきたいんだ?

店の料理と客層に対する思いが全く見えてきません。



そこで勝手に推測してみました。


おそらく、
今までは200もの席を埋めることが出来なかった。
しかし、昨今バイキングブームが起きている。
梅田では開店2時間も前から並ぶバイキング専門店が話題になっていた。
リッツカールトンやヒルトン、リーガロイヤルのホテルバイキングはそれぞれ定評がある。
同じ一流ホテルだからお客を呼べるだろう、と考えた。

しかし、来なかった。

人が来なくてもバイキングという以上、常にお皿はいっぱいにしておく必要がある。
しかし儲けのない部門に人件費のかかるシェフはおけない。
ロスの少ない料理。
技術の要らない料理。


こうしてたどり着いたのが、この料理ではないだろうか。



そして現場とは全くかけ離れたところで機能する販売促進。
ホテルに併設された劇場で行われる芝居に合わせて決められた料理のテーマ。
集客するためにお金をかけて撮影された料理イメージ写真。


今回その見事な写真に写っていた具だくさんのパエリアも
ビールが進みそうなピンチョスやタパスも全くなかった。


企画を立てる人、仕入れる人、作る人、売る人、
それぞれがバラバラ。
現場を知らない広告代理店と営業部門による販促、
お客様の顔を全く見ていない料理部門の技術と利益計算。

そうして一番肝心なホテルそのものの信用が崩れていくことに
誰も気付かず、誰も責任を取れない。
せっかく積み上げてきた格式も信用も一瞬にしてなくなるのです。



これだけのホテルでもそうなのだから、
小さな店なんて一瞬で吹き飛ぶよなぁ・・・
やはり常に現場を中心に考えないといけない!!!!!
そのように感じることができた、とても意味のあるランチタイムでした。



会計で二人分5千円を支払い、駐車サービス券をお願いしました。
立て札には5000円以上は2時間、5000円未満は1時間の駐車サービス券進呈とあります。
なぜか会計の女性はにっこりと1時間分の券をくれました。

私が「えっ、2時間じゃないんですか?」ときくと

彼女はさらににっこりと
「お客様のお支払いは5000円ですので1時間しか出せません」




「・・・あのね、いいですか、5000円未満というのは4999円以下のことで・・・・・・・・・」




最後の最後まで頑なに形式にこだわる、勘違いな一流ホテルの直営レストランでした。
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by tonkatsuyutaka | 2007-06-05 07:55
第6話 アウトレットモールで見つけた繁盛の法則
日曜日。

私は基本的に休むことにしています。
学生スタッフがしっかり揃うし、
いつも遅くまで起きて待っている妻と過ごすこともできる。

そして何よりも、活発な消費活動の現場を見ることができるからです。


平日にいろいろな業種の店を見て回り、商品やPOPを見て様々な勉強もしています。
しかし、たくさんのお客様が実際に買い物をしている姿を見ることができるのは週末。

身体を休めるのも私にとっては大切な仕事とわかりつつ、
人ごみのある繁盛エリアへとのこのこ出かけていきます。



昨日は大阪南部にある大型アウトレットモールに行ってきました。
午後2時ごろに着いたので巨大な駐車場は全部満車。
駐車場に入るために約30分並んでようやくモール内へ。

中は人・人・人・人・人・人・人・人・人・人・人・人・人・人・人で大賑わい。
若いカップルから家族連れ、女性同士のグループから団塊世代の夫婦まで・・・
まさに客層のるつぼ。
みんなにこやかな顔をして初夏の休日の昼下がりをショッピングで楽しんでいる。


でもよく見ると入場制限している店もあれば、お客様ゼロの店もある。
中に入れない人で溢れる隣の店がガラガラ・・・
これだけで立地が全てではないことが実感できます。

人が溢れている店ではスタッフも元気いっぱい。
「サイズ出しますよ~」とか「どんどん試着してくださ~い」と叫ぶように声をかけている。

同じ言葉をヒマな店でかけられると「売りつけ」を感じて警戒します。
でもお客がいっぱいいることに、お客様が安心感を感じているのです。
ここには売れているものがある、という安心感。
売れているから買っても失敗はしないという安心感。

商品の品質、サービスの質、店のつくり・・・そうした部分を越えた安心感があるのです。



必ずしも有名ブランドショップばかりが流行っているわけではない。
聞いたこともないショップが人だかりになっていることもある。



そこでわかることは、
人が人を呼ぶということ。
人がいると人は安心し、店に入り、お金を使い、満足する。


飲食店も同じ事です。


とんかつ豊かがまだオープンして間もないころ、
ガラガラの店内に入ってくる初めてのお客様はみな不安に満ちた顔をしていました。
味には満足をされるのですが、
なんでこれだけ美味しいのにガラガラなの?
と逆に不安を覚える人もいらっしゃいます。


今、満席時に、提供まで40分以上時間がかかる旨を伝えても、
とっても安心した顔でにこやかに待っていただけます。


ガラガラの店は美味しくない・・・はず?
ぎゅうぎゅうの店は美味しい・・・はず?

人の感覚なんてそんなもの。
その心理を利用してわざと行列になるように仕向ける飲食店もあります。


自分が使って、本当によかった!と感じたものよりも
たくさんの人が、自分よりも優れた有名人が使っているから良いものだ、
そう思う人がたくさんいらっしゃいます。

それがブランドの威力なんですよね。


そんなことを日曜日のアウトレットモールで感じながら、
あらためてとんかつ豊かの売上アップ策を、
客単価アップよりも、客数アップに注力することにしました。

土日も時間帯によっては席が空いている。
平日は曜日によって込む時間帯とガラガラの時間帯がある。


どうやって呼ぶかは今までの考察力次第。
都心が人でにぎわう金曜日はガラガラになる。
逆に休み明けや週の中日頃はウエイティングが出ることもある。


こうした相関関係をひとつひとつ理論付けながら、
客層別、曜日別、時間帯別、天気別、行事別・・・のマーケティングを実践します。


いつでもお客様でいっぱいにしておけば、販促の必要はないはず。
それはお客様でいっぱいであるということが、一番の販促だからです。



まだまだやることがいっぱいあるということがわかった日曜日でした。



ちなみに午後4時に一番長い40人以上の行列を作っていた店は、
ズボンの裾を直すリフォームショップでした。
平均2着のズボンを持った若者達。
1本525~840円の裾直し料で平均単価が1500円として
今のこの行列だけで6万円もの粗利を稼いでいることになる。
買い物を終えて、裾直しを頼むのが11時ごろとしても18時までに
この小さなリフォーム店は一体いくら稼げるんだろう・・・



あらゆる店をのぞいては、人の買い物している姿を「何故だ何故だ」とつぶやきながら
眉間にしわを寄せながら観察している40男。


かなり怪しいかも・・・
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by tonkatsuyutaka | 2007-06-04 12:54
第5話「自分にしかできないこと×お客様のウォンツ=繁盛」の法則
とんかつ豊かは10坪14席の小さな店です。
ところが船井総研でコンサルタントをしていた時の指導先は大きな店ばかり。
開店に際して、指導先の店でも売上№1の50席の店をモデル店にしました。
1日平均350人、多いときには800人が来店する超繁盛店です。
その回転率なら当店でも1日に100人~250人の来客がある計算です。


それならばと、その店と同じく、
大きな2升炊きの炊飯器を購入しました。
大きな60人分の味噌汁ウォーマーを購入しました。
大きな10Lのウォータークーラーを購入しました。
とても高価なビルトインの浄水器を設置しました。

わずか14席の店の設備を50席の超繁盛店を基準にそろえたのです。


しかしオープンすると、お客様は1日多くても40人。
それでもいつ100人来るかも分からない。
それに備えて来る日も来る日も昼も夜も2升のお米を炊きました。
2升というとお茶碗40杯分。
お代わり自由を謳っているので客数が少ないときでも2升を炊いていました。
もちろん営業開始前に炊いたご飯は閉店まで残ります。
原価計算に基づいてはじき出した米の仕入れ値は10キロ2,500円が限界。
正直いってかなりの安物です。
炊きたてはまだ美味しいのですが、3時間経過すると黄ばんでひどく美味しくなかった。
だからお代わりもなく、廃棄の連続。

お代わり自由の味噌汁も同様です。
60杯分の味噌汁を作り、事前に汁碗に乾燥わかめと刻み揚げとネギをセットしていました。
しかし85℃のウォーマーに3時間も置くと、煮詰まるし、味噌の風味も飛んでしまいます。
風味の飛んだショボイ具の味噌汁は誰もお代わりを頼みません。
作るためと廃棄するための時間も昼と夜それぞれに使っていました。


それでもとんかつが美味しければお客様は増える!と思い込んで、
超繁盛店の基準を変えないまま、私が病に倒れ、やむなく休業になったのでした。
結局、1日の平均来店数は38人、最高客数は70人止まりでした。



長期間の入院中に私はゆっくりと考えました。

俺は何を売ってるんだ?
とんかつか?
いや違う、とんかつ定食だ。

ということは、いくらとんかつが美味しくても
ご飯や味噌汁がまずければ「まずいとんかつ屋」になってしまうよな。
ようやくそのことに気付きました。


そこで夜だけの営業時間に変更した再オープン時に
とんかつ定食としてどこまで美味しくできるかをコンセプトに改良を加えることにしました。

わが店は小さい。
小さいがゆえに大きな店より有利なことは何か?
そしてとんかつ定食にお客様は何を望むだろうか?
そのことについて真剣に考えました。


とんかつ豊かもとんかつチェーン店もご飯、味噌汁、キャベツのお代わりが自由である。
しかし、何でお代わりが自由なの?
ファミレスでご飯のお代わりはできないよ。
牛丼屋さんはご飯大盛りは有料だよ。

なのに、なんでとんかつ屋はお代わり自由にしなくちゃいけないの?

お代わり自由にしなくちゃいけないから、美味しくないんじゃないの?

本当に美味しいものを、適量食べればいいはずなのに・・・


よし!まず、お代わり自由をやめちゃおう!

とんかつ屋の常識を打ち破った瞬間です。



そう決めて、まずはご飯を変えました。
飲食店の方が聞いたら腰を抜かすかもしれませんが、10キロ8千円の米にしました。
常に炊きたてを提供するために、1升炊きのガス炊飯器で3合づつ炊くことにしました。

味噌汁はオーダーごとに小さな鍋で作ることにしました。
そうすることでシメジやかぼちゃやサトイモなど火の通りにくい食材まで何でも使えます。
最低4種類の具だくさんの熱々出来立て味噌汁です。

キャベツもその日に切ったもののみを使うようにしました。
足りない分を手切りして出すようにしました。

自家製ドレッシングは具の量が倍になりました。

漬け物を紀州南高梅干しの4Lサイズのものに変えました。



かくして自分自身が本当に食べたいとんかつ定食が完成しました。
揚げ立てのとんかつに、炊き立てごはん、出来立て具だくさん味噌汁、
切り立てキャベツに最高級梅干しです。
ただしご飯のお代わりは1杯まで。
味噌汁とキャベツのお代わりは有料。
それもメニューには書きません。


改めて他店との味を比較して、味(=価値)に妥当な価格をつけました。
そして一般的な大手チェーン店の約1.5倍に決めました。
でも一つ一つの美味しさは2~3倍という自信があります。

こうして手間と原価がいっぱいかかる贅沢な美味しいとんかつ定食に生まれ変わったのです。



しかし始めてみて思わぬ産物に気付きました。

ロスが全く出ないのです。
ご飯は一合から炊けます。
不足しそうになったらお客様に「炊きたてを出しますからしばしお待ちを」と言うと、
平気で30分待っていただけます。
味噌汁もキャベツも廃棄ロスはゼロです。


ロスを減らすために変えたのではありません。
美味しいものを作り上げたら、ロスが消えたのです。


原価率のことを考えて安いものを使っていたから、ロスが出ました。
原価率など考えずに、自分達にしかできない最高の美味しさを求めた結果、
安い食材を使い効率ばかり考えていた時に比べて、粗利率は実に11%も向上しました。



そうです。
計算ばかりして、自店の本質を完全に見失っていたのです。
店の規模や立地条件、そして何よりも経営者の方針によって、本質は全て違うはず。
もともと最高に美味しいとんかつ屋になろうと思って始めたのに、
いつも間にか超繁盛ファミリーとんかつ店の真似事をしていたのです。

再オープンして価格が上がったことで、客足は伸び悩みましたが、
千客万来ではなく一客再来に全力集中したこと、
また販促戦略に基づいたテレビ出演が決まったことなどで
オープン3ヶ月目に一気に伸びました。

夜だけ3時間の営業時間で65人の客数を記録しました。



小さな店であること。
頭ではなく、舌で考えたこと。
その結果、大手とんかつチェーン店を競合店として意識することがなくなりました。

だって、考え方が違うもん。




さて次は何をしてお客様のウォンツをくすぐろうかな~
それを知るために早速スタッフを連れて勉強だ。



競合になりそうな京都の超繁盛イタリアンに行こうかな?




ところで税理士先生。



経費になりますよね?????????
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by tonkatsuyutaka | 2007-06-03 09:30
第4話 本日の揚げ場職人は、入社1週間の18歳女子短大生!
中学生のときにバスケットボール部に入っていました。
1年生のときはボールを触らせてもらえないので、
グラウンド50周なんて当たり前くらい走り、
さらに腹筋だ、腕立て伏せだ、うさぎ跳びだと、
日が暮れるまでひたすら体を鍛えまくる毎日。


2年生になってやっとボールを触れるようになると、
今度はひたすらドリブルとシュート練習の日々。
もちろん基礎的なランニングや腹筋なんかも欠かさない。

かくしてとにかく上手く、そして強くなった。
走ったおかげでジャンプ力もすごかった。
みんな陸上部並に短距離走も持久走も早かった。
みんなドリブルやシュートが上手かった。
前年のチームよりもはるかに華麗で上手だった。


しか~し・・・
試合には勝てなかった。
マジで笑うくらい勝てなかった。
15連敗くらいまでは記憶がある。


負け癖がつくと恐いもので、負けても「また負けた」で終わり。
そもそも、今日も勝てないんだろうなぁと思って試合をしていた。
練習をサボらずやってとっても上手なのに、だ。



勘違いしてもらっては困るのであえて言うが、これは精神論の問題ではありません。



結論を言うと、物理的、有機的に「勝つ練習」をしていなかったのです。


一人一人が強く上手くなる練習はしたけど、チームとして勝つ練習はしていなかった。
相手と1対1の個人技の勝負には勝てた。
華麗なるドリブル突破!
そしてそれに満足。

本来はは5人でゆっくりとパスを回しながら攻め、
そして5人で攻めてくる相手から全員でゴールを守る。
攻撃にも守備にもフォーメーションがあるものだ。


しかしながらわが中学のバスケットボール部では
そうした練習を「い・っ・さ・い」やってこなかった。


まるでこぼれ球に群がる子供の試合。
ボールに触ったら最後、俺がヒーローだ~!って華麗なドリブルで
たった一人で統率された5人の守備隊に突っ込んでいく・・・
しかし日々の練習ではシュートを邪魔する相手さえいないから当然叩き潰される。
全然点が入らない。
でもシュートを外しても単にシュートが入らなかったことが悔しいだけ。


だから勝てなかった。
今思えば勝てるはずもなかった。
勝てたら奇跡だ。


そうしてありえないくらいド田舎の部員わずか6人のチームに1回だけ勝って、
3年間のバスケット部生活は終わった。




さてこれを経営に置き換えます。

経営においての試合の勝ち負けとは儲かるか損するか、この1点に尽きます。
プロセスがどうあれ、とにかく儲けなきゃ始まらない。
上手であることよりも、とにかく勝つことに執着するのみ。

ガキんちょのお遊びとは違うのです。
自分と家族の生活がかかっているまさに真剣勝負の場。


必要なのは我こそはヒーローである、という存在ではありません。
全員が勝利に向かって勝つための練習、
つまり儲けるための訓練をしているか、なのです。

それは逆にいうと経営者がそうした物理的な訓練ができる環境と機会を与えているか、
ということになります。
研修であったり、マニュアルであったり、教育システムそのものだったり、
会社の規模や歴史や経営者の考え方によってそれぞれだと思います。



とんかつ豊かは本当に小さな小さな店です。
しかし夢と目標は馬鹿デカイです。
ゆえに教育システムも手探りしながら着々と進化しています。

今、学生アルバイトは入社3日間でとんかつを揚げられるようになります。
優秀な人を採るから・・・
ではありません。
教育システムが出来上がっているから・・・
でもありません。


すごくいい原料を使うので技術によって左右されないからなのです。
揚げ時間も全て決まっています。
低温の油で何分何秒入れて、高温の油に何秒。そして油切りを何分間・・・こんな感じです。
その通りにさえしてもらえれば、材料のおかげで美味しいとんかつができるのです。
要は誰にだってできるのです。


普通の人はとんかつを手揚げするというと職人の世界だと思ってるようです。
実際に修行を重ねて苦節30年で極めたとんかつ職人なる人物もうようよいます。
テレビや雑誌でそういう人が作ったとんかつを崇めたてる・・・作られた常識。


だからアルバイトもまさか自分がとんかつを揚げるとは思わずに、
ホールでお茶を出せばいいと思って応募してきます。

でも先輩アルバイトスタッフに教えられて、
わずか3日で職人と同じ仕事を任せられます。


えっ?!もう揚げるんですか?!という不安のなかで作業をすると、
これがすごく上手に揚がってしまうのです。

そしてレジでお客様においしかったわよ!といわれて、
もう、これで仕事が楽しくなるのです。


面白いもので、そうして自信を持つと
「この肉は少し厚みがあるので15秒ほど長めに揚げよう」とか、
「肉のドリップを減らすにはどうすればいいか」なんてことを考えて勝手に動き始めます。
休みの日にとんかつチェーン店で自分が作るとんかつとの味の違いを
確かめに行くようにもなります。


しかも私は技術的な研修には一切関わりません。
研修の指導とフォローは全てアルバイトスタッフに任せています。
私は、彼らを本気で誉めて、本気で認めて、その気にさせることに注力しています。
そうすると本当に動きがよくなりますし、教えたスタッフも自信たっぷりになれます。


ひたすら自分の技術を磨く職人さんはそれはそれですごいと思います。
でも私はそんなことより、勝つためのことを考え、
教える仕組みを作り、教え方の教育をしています。

そうすると自然に勝つことが楽しい集団になるものです。
勝つことが当たり前の集団になるのです。


優秀な人材を集めることで勝つのではなく、
勝つことが当たり前と思ってる人材こそが会社にとって優秀なのです。




身長168センチながら、高さ3m5cmのバスケットリングに届く抜群のジャンプ力を、
来る日も来る日も厳しい練習に耐えて手に入れた幼き日。
その能力は「チビのクセにすげー!」って相手に思わせるために
試合前の練習でリングにぶらさがる懸垂パフォーマンスとして使っていただけ・・・



ポテンシャルの無駄遣い・・・



ただのアホ・・・?
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by tonkatsuyutaka | 2007-06-02 09:21
第3話 今月の目標は?
今日から6月。(ちなみに6月1日は親父の75歳の誕生日です。おめでとう~!)
私は毎月必ず目標テーマを決めてその月に挑んでいます。
それは売上目標とか粗利目標とは違って、イノベーションの目標です。


もともと1ヶ月という区切りが大好きです。
まず大きく前半・後半に分けることができるし、4分割にも区切りやすい。
週間と違って月間には必ず支払い業務があるため、ハッキリしやすい。
月の初めに行動を開始して、それが月末の支払いのころに実を結んた。
そんな時の充実感が大好きなのです。



そして1ヶ月もあると何でもできるということ。
1昨年に長期間入院したことで時間の有意義さを思い知りました。
時間の恐さも思い知りました。
時間はモノを作る代わりに、モノを壊すことも知りました。


自然のものと違い、人が作ったものは時間とともに徐々に壊れていく。
だから常に改善と革新をしていかないといけないのです。

改善というのはいわばルーチンワーク。
日々の気付きで少しづつ少しづつ直していくものです。
そんなものにいちいち目標はありません。

それと同時に革新もしなければいけません。
今の状態に満足せずに、新たなことをやりつづけないと、必ず廃れます。
今の一瞬はよくても、周りが成長するので遅れていくのです。


革新といってもそんな大袈裟にする必要はありません。
自分の中で革新であれば良いのです。
世間がひっくり返るような革新など必要ありません。



ちなみに4月の目標は
「お客様に商品の味の説明をしなくても見たら分かっていただけるメニュー作り」でした。
特にキングロースとリッチロースの違いを聞くお客様が多い。
私なら上手に説明できますが、5月以降に一斉に入る新人スタッフには説明できない。
ならばスタッフ教育も含めて整理しておこうと思って始めたことでした。
どうすべきかさんざん考えました。
たまたま休日に妻と行ったコーヒー専門店のメニューを見ていて気付き、
味覚をグラフ化することにしました。
それで目標達成です。



5月の目標はブログでした。
かねてからサトーカメラの佐藤勝人さんにやれやれとしつこくいわれていたのですが、
どうしてネット上で自分のノウハウを公開しないといけないのか理解できず、
またなによりも面倒くさいというのがあってごまかしてきました。

しかし佐藤勝人さんのブログ「一刀両断」が本になると聞きました。
私もかねてよりもう1冊本を書き上げようと思っていたので、
それならば本の下書き感覚で始めようと決意を固めました。
もともとパソコン音痴なのでブログのデザインやら使い方で時間がかかりましたが、
何とかギリギリ5月30日にスタートできました。
それで目標達成です。


そしてそれぞれ革新したことで新たな気付きがありました。
メニューでいうと、男性にはグラフは好評です。
まるで電化製品のカタログのようにグラフと説明文と価格の関係をじっくりと見極めています。

逆に女性には難しいものに感じられているようです。
女性の方はグラフの存在に気付いていないかのように、
メニューの並び、目立ち具合、そして何よりも決めた予算にしたがっての注文が多いです。

男女比がちょうど半々の当店としては、より柔堅を使い分ける必要があると分かりました。



ブログでいうと、インプットだけじゃなくアウトプットこそが勉強だということが分かりました。
日々目に入るもの、聞こえるもの、口にすること、それらからの気付きがまさに勉強です。
それがアウトプットすることで蓄積された情報が見事に関連付けされて整理できるのです。
普段なら何となくそうかなぁ・・・程度だったものが、きちんと理論化できる。
なるほど佐藤勝人さんが自分の勉強になる!といってた意味が実践して分かりました。



こうして一つの目標を掲げると、

なんのためにやるのか?
どうやるか、
いつまでにやるのか?

という実行プランが立てられます。

そして実行するとそこにまた新たな発見があり、
さらに改善を加える事が分かるのです。



でも今月のテーマを決めるためには、日々の勉強がすべてです。
勉強していると問題点が見える。
問題点があるから解決案を考える。

その解決案こそがイノベーションであり、
私の毎月一つの目標なのです。


目標が決まる時はいつも「そうか!」というひらめきから来ます。
でもひらめくには蓄積が必要なんですよね。



毎月の目標は必ずしも達成しません。
それは今の自分に力がなかったかもしれないし、
ただ単に勉強不足だからかもしれません。
そして出来なかった原因と、できるための策を練り直します。

ということに気付くことも成長だと考えています。




ちなみに6月の目標は「とんかつ豊かだけのとんかつ作り」です。
今まででもかなり大掛かりな企画です。
だから創業当時からいるスタッフを巻き込んでやります。
何ができるか全く決めていません!
「豊からしさ」と「超オリジナル」という2つのキーワードだけを頼りに
今日からまた楽しい大冒険の始まりです。




そして、今月は特別にもう一つ。
メタボリックなおなかをスッキリするために晩酌のビールをやめます!
そしてそれでも効果がなければ・・・


また元に戻せばいい?!
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by tonkatsuyutaka | 2007-06-01 12:27