コンサルタント会社を経て、とんかつ豊かを起業した飲食マーケッター小林孝志のブログ

2007年 10月 20日 ( 1 )
第101話 ゴールデンタイムに出演か???
当店では電話にナンバーディスプレイを導入しています。
不在に気付かずに電話をいただいたお客様に100%対応するためです。
電話をかけることもお客様にとっては面倒なこと。
それを留守番電話で終わらせるわけにはいかないと考えているからです。
出勤してまず行うのは着信チェックと折り返し電話です。

先日、「03」からの電話が入っていました。東京からの電話はほとんどが売り込みです。
しかし大阪に出張する度に当店を利用していただくお客様もいらっしゃいます。
ご予約かな?そう思って電話をしてみました。

すると「恐れ入ります。すぐにこちらからかけ直させていただきます」

そして10秒もしないうちに電話が鳴って出ると
「こちらは日本テレビ系の番組制作会社の○○です。」

うおっ!久々のテレビ出演?!


その会社は若手人気お笑い芸人のオリエンタルラジオが司会進行する「週間オリラジ経済白書」
という火曜日21時から全国ネットで放送されている経済情報バラエティの番組制作会社でした。

話を聴くと、飲食業やサービス業における売上アップの秘訣を公開するという特集があるので、
その特集に内容によっては出てもらいたいというのです。

どうやら担当者は、この「豊かでいこう」を見て、経営コンサルタントととして実店舗をやっている
ということを知り、私に興味を持たれたようです。


そして「小林さんのところでの実際にされている売上アップの秘訣を教えていただけませんか?」
という質問に対して、私もぱちんとスイッチが入ってしまい、熱い電話セミナーがスタート!

私なりの商品論、マーケティング論、販促論、経営論についてまで話しまくりました。
その都度、電話の向こうでも私の話に食らいついてきます。
とても適確な質問が次々入り、私も真剣に答えます。
相手は決して聞き流すのではなく、きちんと聴き入っています。
さすがに経済番組を制作するだけあって、しっかり勉強もしているようです。


結局、電話は1時間以上に及びました。
相手の方も十分に納得され、今回のすばらしい話を今夜の編集会議にかけて、取材させていただくかどうかを決めさせていただきます、とのことでした。


そして翌日、携帯電話にその制作会社から電話が!
出演決まりだな、そう思って電話に出ました。

なんでも、昨日第1回目の特集の放送があり、とても評判が良かったとのこと。
そこで私がどんな内容ですか?と聴くと、

「いくらでも作れるけど限定50食とPOPを出したら売上が倍増したラーメン店」
「表示価格を変えてレジにて20%引きというシールを貼ったら売上が伸びたスーパー」
「BGMにアップテンポの曲を取り入れたら売上が上がった回転寿司店」

そして
「小林さんの話はとても素晴らしかったのですが、テレビ的には少し地味なんです。
何か主婦が見てもすぐわかるような面白い売上アップネタはないですか?」


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私がその前日に話した内容とは全くかけ離れています。
きっと昨日の私の話は、番組制作会社にとってはあまりにも本質的すぎて、かえって新鮮だったのかもしれません。


確かに船井総研にいたときはそういう小ネタをいっぱいやっていただきました。
中には効果があるものもありました。
もちろんそうした小ネタ=小手先手法の存在は、ある意味では必要悪として否定はしません。


しかし、そんな手法はいつまでも続きません。
そんな手法が通用するエリアも限られます。

その場限りで一瞬の売上を上げることなんていくらでもできます。
しかし、お客様はバカではありません。
きちんと価値を見抜きます。

その価値を磨くことがあくまでも売上アップの根底です。
だから商品を磨き、売り場を磨き、サービスを磨き、接客を磨き、販促を磨き、そして人を磨きます。商品の磨き方ひとつをとっても品揃えから、味そのもの、そして盛り付け、提供方法までキリがありません。
そうやって「誰に」売るのかを決めて、実践を繰り返しながらカタチにしていくのです。


今回紹介されたというラーメン店や回転寿司店も、もしかしたらそうやって苦心して編み出した
手法なのかもしれません。
それが番組制作会社のフィルターを通すと、ただの面白おかしい小ネタになってしまいます。



「今、忙しいのでまた明日以降にでも電話をいただけますか」
そういって電話を切りました。
その後、電話はかかってきませんでした。



ちょっと頑固すぎるかなと思いながらも、せいせいしている職人商売人でした・・・
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by tonkatsuyutaka | 2007-10-20 08:45