コンサルタント会社を経て、とんかつ豊かを起業した飲食マーケッター小林孝志のブログ

2007年 09月 11日 ( 1 )
第76話 若者達から学びつづける
先日、とても信頼していたスタッフが突然辞めることになりました。
再オープンから2ヵ月後の昨年5月から勤務していましたが、忙しさのあまりに持病の腰が悪化したため、今年の4月からは月1~2回他スタッフのフォローで入る以外は休業していました。

しかしそれまでの貢献度は計り知れないほど大きなものです。
店がここまで来れたのは彼の存在なしでは考えられません。


そんな彼が久しぶりに店に入った4日後に1通の手紙を置いて辞めました。
手紙にはただ私のもとで仕事はできないとありました。


具体的なことが全く分からないので電話をするも出ず、家にたずねても会えず。
アルバイトリーダーに電話をしてもらうと、会いたくないという返事。

私は怒って第75話で彼のことを書き、それを読ませて決着をしようと思いました。

すると、ブログを読んだ彼からメールが届きました。
そこには私に思い当たる、思いやりのない行動がせつせつと簡潔に書いてありました。
私のなにげない一言や態度が20歳の若者を随分と追い込んでいることが良く分かりました。

それを読んで、即75話のブログを削除しました。
あまりにも彼に対する思いやりに欠けていた文章で、怒りをあらわにしているだけの文章が恥ずかしくなりました。



きっかけは小さなことです。
しかしそこに至るまでのプロセスが大事です。
特に人の信頼関係というのは積み重ね以外にありません。
その積み重ね方に完全に行き違いがありました。

経営者である以前に、大人として、人として、彼をしっかり受け容れるべきでした。
しかしながら、しっかりした人間であるがゆえに、まだ20歳であることも忘れて、時には同じ立場の人間として彼を考えていました。

そうしたズレが次第に大きくなって取り返しがつかなくなったのです。


彼はメールの最後でこんな言葉をくれました。
「結局はその人がそのときにどんな気持ちでいるかを相手の気持ちになって考えるほうが
人と接していくうえで大切だと思います」


そうした点で彼は私よりはるかに優れています。

私に気付かせるために、自らを本来の自分とは違う“最低な奴”になりきって、
わざと私が怒り狂う方法を取ったのです。
そうじゃないとまたホンネをいえないし辞められないと判断したのです。



案の定、私は「解雇する!」とわめき散らすまで怒りました。
彼の予想通りです。



少し、相手の気持ちになって考えれば分かったことです。
彼の今までの行動や性格からそんな無責任でずるい手を使うはずがないのです。

しかし私は目の前で起きた現象についてゆるさなかったのです。
怒りのために視野が異常に狭くなったのです。


とても情けない気持ちになりましたが、それが事実です。
「ガキ」と思っていた20歳の学生のほうがはるかに大人でした。




そのあと今回の件で間に入ってくれたアルバイトリーダーからも
「相手の価値観、環境とかを常に汲み取る姿勢は必要ですもんね。
まずとことん相手のことを想ってあげて下さい。
その後、導いてあげて下さい。
ズバリ愛です。」
というメールをもらいました。




41歳の経営者は20歳と24歳の若者にビシビシと鍛えられています。



もちろん彼は解雇ではなく、きちんとした退職にしました。
そして今までの貢献と私に体を張ってまで教えてくれたことに対して、深い感謝の念でいっぱいになりました。



手紙を受け取ったときは、
お客様が来てもスタッフ同士でぺちゃくちゃ喋っている悪い時の姿ばかりが脳裏に甦りました。

しかし今は、
TV出演時に一緒にスタジオにいってタレントやスポーツ選手を見て大喜びしていた無邪気な顔、
帰省から戻るたびに群馬のお土産を持ってきてくれるときの照れくさそうな顔、
そして痛み止めを飲みながら、とんかつを揚げている必死の姿、

そんなものばかりを思い出します。





人間はアホなのでほとんどのことは、喉もと過ぎれば・・・になってしまいます。
しかし今回のことは本当にこたえました。
そして素晴らしい仲間達と真剣に関われていることに、経営者になってよかったと感じています。



高橋哲君、

河野有佳子さん、

そして豊かに関わってくれたみんな、



本当に本当にありがとう!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
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by tonkatsuyutaka | 2007-09-11 08:55