コンサルタント会社を経て、とんかつ豊かを起業した飲食マーケッター小林孝志のブログ

2007年 08月 09日 ( 1 )
第50話 不便か?便利か?
我が家の洗濯機は2槽式です。
あの洗濯槽と脱水槽が分かれているやつ。
大きな家電量販店に行っても隅っこの方に2台くらいしか置いていません。
全自動洗濯機はおろか、全自動乾燥洗濯機だの、冷暖房付きの全自動乾燥洗濯機まである時代です。

しかも私は12年間家電量販店に勤めていました。
2槽式洗濯機を買いに来られたお客様には単価アップのために全自動洗濯機を販売していました。接客トークは「1回ボタンを押すだけで最後までやってくれます。便利だし楽になりますよ!」



確かに面倒くさいものです。
まず予洗い用に水を張って5分ほど回し、
それが済んだら洗濯物を脱水槽へ移し、その間に洗濯槽の水を排水、
排水し終わるのに3分ほど待ち、

そこから本洗い用の水を張って、
脱水槽から洗濯物を移し入れて洗剤を入れて10分回し、
それが済んだら洗濯物を脱水槽へ移し、その間に洗濯槽の水を排水、
排水し終わるのに3分ほど待ち、

そこから第1回すすぎ用の水を張って、
脱水槽から洗濯物を移し入れて10分回し、
それが済んだら洗濯物を脱水槽へ移し、その間に洗濯槽の水を排水、
排水し終わるのに3分ほど待ち、

そこから第2回すすぎ用の水を張って、
脱水槽から洗濯物を移し入れて10分回し、
それが済んだら洗濯物を脱水槽へ移し、その間に洗濯槽の水を排水、
排水し終わるのに3分ほど待ち・・・


テレビを見ていると肝心なところを見落とします。
DVDで映画を見ながら洗濯すると何度も何度も中断しないといけません。
洗濯機が止まっているのに気付かないといつまでたっても洗濯は終わりません。
便利か不便かで問われると、間違いなく圧倒的に不便です。



なのに、なぜ我が家はいまだに前近代的な代物を使っているのか!

その理由は明快です。
全自動洗濯機はきれいにならない!
洗濯物は汚れ具合によって洗い方が変わるもの。
頑固な汚れは予洗いを2回して、洗剤洗いの時間も長くしないといけない。
それに洗濯物を入れたまま排水したら、せっかく洗ったものがフィルターになって汚れを拾う。
汚れた水のエキスが再付着するのにきれいになるはずがない。

この理論は正しいものです。
新製品勉強会であるメーカーの開発担当者の方に聞いてもその通りという答えでした。



ゆえにメーカーはきれいになるということを大々的にいわずに、静かとか、乾燥までできるとか、
サブ要素をあたかもメインであるかのように宣伝するのです。
洗剤も進化していますが、構造的にきれいにならないのです。



洗濯機の本来的機能価値は「きれいにすること」です。
便利であることは2の次、3の次のはずです。
便利さや快適さを最優先して開発が進む商品というのは、世の中にもっともっと沢山あると思います。
本来的機能をつきつめると不便な手順を踏む必要があります。
でも洗濯物が本当にきれいになること、それこそが本当に便利なことです。


スタッフ教育もそうです。
スタッフはそれぞれに経験や考え方が全く違うものです。
研修も面倒でも個別にやらないといけないのに、一律の研修をやって終わりです。
ましてやそれをコンサル会社などに頼んでどうなるものか・・・
一人一人のその時の状態を見ながら、その場の状況に合わせて真剣に関わる。
それが本来の教育です。



私はさんざん全自動洗濯機を売ってきたから、さんざん研修をしてきたから、本質が分かります。



実は2槽式洗濯機理論は妻の意見です。

面倒だから買い換えようといっても頑として聞き入れません。
妻が洗濯の95%をしますから、文句をいう立場にはありません。
しかし、こう天気が良いと私も思わず洗濯しようかなと思います。


今、この文章を書きながら、すでに5回パソコンの前から離れなければいけませんでした。
脱水が終わったので、今からベランダに干しに行ってきます。
あぁめんどくさい・・・
でもちょっと楽しい。
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by tonkatsuyutaka | 2007-08-09 12:11