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コンサルタント会社を経て、とんかつ豊かを起業した飲食マーケッター小林孝志のブログ

第88話 『何を』するか?よりも『誰と』するか!が大事
10月の販売促進策をずっと考えてきました。
第85話で書いたように他業種から大いなる刺激を受けたのもあり、久々の大型企画。
それは低迷する平日の集客への対策。
全くお客様がいない状態が続いたかと思うと、
わずか5分で満席になるムラもスタッフのモチベーションに影響をしています。

そこで平日に予約をしていただくということを販促目的の柱として、
その手間と面倒にお応えしうる特典をいろいろと考えていました。
そして内容がようやく固まりました。


私はいろいろ考えるときにスタッフに質問をします。
湧き出るイマジネーション、勝手で大袈裟な反応への期待。
「こんなんどう?」「そんならこんなんは?」「ほな、こういう風にしてみよかな?」
矢継ぎ早に質問をしながら、内容を詰めていきます。
そうした企画段階の質問をする相手はスタッフリーダーの河野有佳子さんです。
彼女は私以上にお客様やスタッフのことを気にかけて仕事をしています。
なので新しい発想を持ち込むときには、彼女に聴くと相手がどういう反応をするのかを
適確に判断してくれます。



そうやって出来上がった企画を完成レベルに近づけて、最終確認をする時には
阪大生の星山佳慎君に聴きます。
彼の反応は100%お客様になりきってとても冷静に反応します。
私がどうすべきか悩んでいる企画をぶつけると
「う~ん、それはダメやと思います」
と平気でダメ出しをします。
逆に私自身が面白いと思う企画の場合は、ケラケラ笑いながらとても嬉しそうな反応をします。
そういう企画はお客様にも大変喜ばれます。

今回の企画も星山君にはほぼ完成品のチラシを渡して確認しました。
彼はそれにサッと目を通してすぐに企画の意図を読み取り、「面白いですね~!」と言いました。
私の中ではこれで企画自体は合格です。

しかし最近の彼は、さらにオペレーションレベルまで落とし込みます。
お客様としての立場だけでなく、それを運用している立場になりきります。
そうして彼から意見が出てきて、注意点や運用方法について詰めることができました。
この仕事能力において彼はピカイチです。



そう考えると私はどんな仕事をするにも、『誰と』するかを重視しています。
もともとは『何を』『誰と』『どうするか』の順番だと思っていました。
しかし大なり小なり失敗を繰り返すうちに、精度を高めるためには
『誰と』『何を』『どうするか』のほうが重要だと分かってきました。



それは商売の根本なのかもしれません。

『何を』『誰に』『どう売るか』
それが全てだと思っていましたが、自分で店を始めてから実感するのは

『誰に』『何を』『どう売るか』
のほうが楽しいということです。


誰に来てもらいたいか・・・そこを原点にして商品を開発し、売り方を考える。

だからこれからは飲食店という枠にとらわれる気は全くありません。


来て欲しいお客様像が物販にあるのであれば、物販を始めればいい。
このスタッフにはこんな仕事が向いていると思えば、その仕事を始めればいい。


独立して長らくガチガチゴリゴリに固まっていた経営概念は
最近になって自由な発想ができるようになってきました。
そんな風に考えるとたくさんの夢や希望が大きく膨らみ始めます。



私を良く知る人は、私のことを職人気質だといいます。
きっとそうなのだと思います。
私の知るナンバー1商人の佐藤勝人さんを見ていると、それを思い知らされます。
それを言葉どおりにとらえると商売人向きではないのかもしれません。


でも私は商売人になりたくてとんかつ屋を始めました。
ならば職人気質の商売人になれればいいと思っています。



だから『何を』よりも、『誰と』と『誰に』にこだわるのだと思います。

そしてそのことの重要性をスタッフにも伝えていきたいと思っています。
by tonkatsuyutaka | 2007-09-26 09:48
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