コンサルタント会社を経て、とんかつ豊かを起業した飲食マーケッター小林孝志のブログ

第67話 新しいチラシ
今、とんかつ豊かでは大々的な宣伝広告をしていません。

新規オープン時には2万枚の両面フルカラーの折込チラシを打ち、
ミニコミ誌や一般紙の地方欄などにも広告をしました。

私が船井総研時代に指導先の店にやらせていた手法と同じです。


折込チラシの反響は確かにありました。
売上が一気に2倍になりました。

ミニコミ誌はそこそこの反響がありました。
2年経った今でも「見ました」とおっしゃるお客様がいます。

一般紙の広告は反響ゼロでした。
取材風の手法を取り入れて広告代理店もノリノリだったのですが、見事にハズしました。


ただし・・・
折込チラシには総額で80万円くらいの費用がかかりました。
売上が2倍といっても、純利で取り返すには至りませんでした。

ミニコミ誌は約8万円かかりました。
明らかにその反響での売上はせいぜい4万円です。

一般紙は語るまでもありません。



そうこうしているうちに入院してしまったので、大きな成果をみることなく終焉しました。


チラシ販促というのはかけた費用を回収してかつ利益を生まなければいけません。
大手のイメージ広告じゃあるまいし、個人店レベルではこの失敗は致命的でさえあります。
幸い(?)開業費用の中に広告宣伝費としてお金の準備をしていたので、なんとかしのげました。


しかし経営コンサルタントとして指導していたことが、こうもうまく行かなかったことに大きなショックを覚えました。



退院後は「お金がない」という絶対条件から始まりました。
閉まっていた店がオープンするわけですから、新規オープンよりはるかに難しいです。
しかも、最後は経営者不在でかなりひどい状態になっていました。
マイナスからのスタートです。


ゆえにとにかくお金をかけずに、地道に広げていくという戦略をとろうと考えました。
ただし、再オープン時は人もいないのでポスティングもできません。
そこでいつもお世話になっている印刷会社の社長にお願いして、格安で1色チラシを作り
ごく近隣にだけ折込をしました。
しかし大幅な価格改編もあり、品揃えも絞ったため、思った以上の効果は出ません。


そこで、チラシをやめる決意をしました。


私自身は折込チラシを見て飲食店に行くことはまずありません。
大手ファミレスなどのチラシが入れば値引きチケットは使います。
しかしちゃんとした食事をする時には、雑誌などメディアに紹介されたものや、
知人から聞いた情報をもとに行動します。


あれ?なんで自分がしないことをさせようとしてるんだろう・・・

そう思い直し今度は各メディアへの露出方法を考えました。
毎週毎週、雑誌やテレビ局にFAXを送り続けました。
その中でインターネットも必要だと知り、ぐるなびと契約しました。


結果、2ヵ月後に毎日放送からオファーがあり(結果はボツでした)、
3ヵ月後に読売テレビの朝の人気番組に出演し、一気に点火しました。
その後、テレビから3件オファーがあり、そのうち1件に出ました。
雑誌には全部で4回掲載されました。


それが今の店を作ったといっても過言ではありません。



すると今度はお客様から店のチラシが欲しいという声が出ました。
また来たい、ぜひ人に紹介したい。
そのためのチラシが必要になりました。
同時に明らかにチラシの役割が変わりました。


全く知らないお客様を呼ぶためのチラシではなく、一度来られたお客様を再度呼び戻し、
できれば友人知人を連れてくるためのチラシが必要になりました。


そうして昨年の12月にチラシを作りました。
折込ではないので枚数はたくさんいりません。
今までは費用総額ナンボで売上総額ナンボ、という考えでしたが、
今度はこの1枚のチラシで何人のお客様を店に連れて来ることができるか?
そう思えるようになりました。



それを常にレジ前と、夕方まで閉まっているシャッターに設置しています。
毎日10枚程度ですが、確実に減っていきます。


いままでのチラシは興味すらない人に配って、配った気でいました。
今度は欲しい人、必要な人だけが持っていってくれます。
そのチラシのおかげで予約時にオーダーもいただけますし、持ち帰りの注文もいただけます。


そこで分かったことが
チラシに効果がないのではないのです。
何も考えずにチラシを打つから効果が出ないのです。

これだけいうとまるで一般論ですが、私にはハッキリと分かっています。

チラシは目的ではないこと。
ただの手段にすぎないこと。
されど目的が変われば表現方法から配布方法まで全てが変わること!



昨年12月に作ったチラシもそろそろ変え時です。
今、新しいチラシの原稿を作っています。
相変わらずお金はかけられませんが、チラシのコンセプトは
「お客様が友人や知人の方に紹介する時にちょっと自慢げになれるチラシ」
です。



「誰に」「何を」「どう」売るか。

「目的」「目標」「手段」の明確化。
の掛け算。

商売の基本であり、もっとも難しいことです。
それを思い知らされながら、楽しんでいる毎日です。
[PR]
by tonkatsuyutaka | 2007-08-30 11:57
<< 第68話 習慣化?中毒?   第66話 朝のプールは学びの宝庫 >>