第54話 好調な業績から学ぶこと |
予算に2割増した数字を目標にしていますが、その目標を達成しています。
ちなみに昨年の同時期と比較すると240%です。
もちろん今が伸び盛りの店ですから、240%という数字自体には大きな意味はありません。
しかしながら、昨日は初物づくし。
まずは来店客数が新記録。
そして初めて「予約でいっぱい」状態で開店しました。
予約でいっぱい状態は2回転目まで続きました。
お盆らしいお客様が非常に増えています。
10名以上の予約が2件、6名の予約が4件。
またイベリコとんかつ4人など高単価商品の予約も多数ありました。
お持ち帰りも4人前以上の注文が5件。最高は10人前です。
好調の原因はいろいろあると思いますが、オペレーションの効率が良くなったことも一因です。
通常とは全く違う客層と、全く違う売れ方。
昨年はそれに全く対応ができませんでした。
10名の予約をいただいたものの、事前にオーダーをいただいていませんでした。
3世代・3家族の10名の団体はどの席にどうやって座るかだけでも5分近くかかります。
注文が決まるまでにはさらに15分以上。
そこからパン粉付けして一斉提供するまでに40分。
食べ始めるまでに実に1時間かかりました。
久々に会うメンバー同士がお互いに気を使っているため、食べ終わってからも立ち上がることも
できず、結局5時半の入店から帰られた7時50分まで2時間20分かかりました。
さらにそこから下膳をしたので、その10名の席が使えるまでにさらに30分の時間を要しました。
今では5名以上の予約の場合は必ず前日までにオーダーをいただきます。
オーダーをいただけない場合はご予約をお断りしています。
4名以下の場合でもオーダーが決まっていたらお聞きしています。
そうすることでご予約時間を見計らってパン粉付けをして、入店と同時に揚げ始めます。
今年の場合は10名の予約に対して入店から10分で提供できました。
そして次の予約の時間を告げました。
食べ終わった順に下膳もしました。
おかげできっちり1時間後には次の団体様をご案内できました。
わずか14席の店では10席が2時間も稼げないと致命的であることが良く分かりました。
ひとくくりに飲食店といってもそれぞれにいろいろな役割があります。
私の店は「食事の店」です。
「飲む店」でも「集う店」でもありません。
ただし食事の時間としてはめいっぱいゆっくりしていただきます。
昨年はまだ迷いがありました。
とんかつをあてにして飲む店をコンセプトにしていました。
そうした“ニッチ”な狙いを捨て、とんかつ屋らしく食事の店に切り換えました。
とんかつを食べる店にしてはお酒が揃っているという考えに切り換えました。
今も時々、ビールと角煮と枝豆だけを注文される方がいます。
しかし私はとんかつを食べないお客様はお断りしています。
51話で紹介した飲食店とは違い、とんかつを食べる人なら全てがお客様です。
子供連れも大人数でも、服装や雰囲気がどうあれ、とんかつを食べに来られたお客様にはできる限りのことをします。
そしてできる限りの対応をするために、少しだけわがままを聞いていただいています。
自分の店がとんかつ屋であることを明確にして、とんかつ屋としてお客様に対応してきたことが、
今回のお盆の成功に結びついたと思います。
もちろん地道にパンフレットをポスティングしてきたこと、そして品質にこだわり続けてきたこと、
スタッフが私の考えを理解して実践してくれたことも要因です。
何かが上手くいくようにするためには、一過性のアイデアや他人の真似事は通用しないということがわかったお盆です。
今日15日はいわゆるお盆の最終日。
体に無理がないように、運営はスタッフに任せています。
忙しかったです~!という電話を待っているところです。
どきどき・・・