コンサルタント会社を経て、とんかつ豊かを起業した飲食マーケッター小林孝志のブログ

第35話 台風直撃の日の出来事
7月としては史上最強といわれた台風4号が7月14日(土)に近畿に最接近しました。

沖縄や九州南部の被害状況の映像がどんどんテレビで流され、恐怖心が芽生えてきます。
外を見ると黒い雲が低く立ちこめて、いかにも嵐が来るぞ!という雰囲気。
いつもの私なら「あ~今日の営業は無理だ!」と決め付けるところです。


でもこの日に限ってはあんまりそんな気がしませんでした。
今日の前半はお客さんがたくさん来るぞ!
そう考えていました。


それには理由があります。

3連休の初日。
大阪空港・関西空港・神戸空港とも沖縄・九州方面の飛行機は全面的に運休。
新幹線まで一部止まっています。
つまり旅行に行けなかった人たちが大阪だけでもかなり沢山います。
旅行まで行かなくても、出かけるつもりだったけど台風だからやめにしたという人も沢山います。

そういうときに人は「旨いもんでも食べに行こか」という心境になります。

もうひとつは持ち帰りの需要。
雨の日やサッカーのワールドカップ中継の時などは、持ち帰りが一気に増えます。
台風がいよいよ迫っている時、テレビを見ながら安全な我が家で美味しいものを食べながら過ごす家庭はきっと多いはず。


でもどちらにしても前半勝負。
高額商品が売れて、お酒はあまり出ない。
食べるだけ食べたらさっさと帰られるに違いない。
早い時間帯にどれだけスピーディーな対応できるかにかかっている。


そうした読みをして準備をすすめました。


読みはズバリ的中です。

開店と同時に満席になり、普段にもまして3種盛りやイベリコ豚といった単価の高い商品が売れていきます。
そのほとんどがカップルで完全にレジャーとしての食事です。
もともと予約しておられたお客様も時間通りにお越しいただけました。
列も少し出来ました。

持ち帰りの予約電話もドンドン入りました。
3人前や5人前といった家族向けのセットの注文が中心です。


こうして開店から2時間できれいに2回転+持ち帰り7件。
普段よりも良い出足です。



が、これまた予想通り、そこで完全に途切れて7時半以降の来店はありませんでした。
結果的に目標の半分は達成できました。


この天気のせいで予算の半分しか行かなかった、と感じるのか、
この天気なのに予算の半分も行けた、と感じるのか、
いわゆるプラス発想という点での分岐ポイントです。


しかしこの日の私はそのどちらでもなく「読み」通りになったことに満足しました。

商売には与件をもとにした「読み」は絶対に必要です。
「読み」がないと売れるときに売り逃し、売れないときに準備をしすぎてロスを出します。
しかし「読み」は決して勘ではありません。
経験と知恵の掛け算です。
どちらがなくてもうまく行きません。

とんかつ豊かがそこそこ繁盛するようになってから、ようやく1年。
雨はもちろん、祝日、大型連休、祭り、花火、スポーツ中継・・・
さまざまな経験をしたことが今回のズバリ的中につながりました。


知恵と知識だけでがむしゃらにやってきましたが、
ようやく経験という財産を手に入れたことを実感できました。



そしてこの日、ある取引先との関係も解消することになりました。
これも「読み」としてズバリ的中です。
オープン当初から不自然な関係にあり、お互い言いにくいことをごまかしながらお付き合いを
させていただきましたが、8月を持って取引を中止することになりました。
とんかつのことを全て教えていただいた、とてもお世話になった経営者との関係がなくなるのは
とても辛いことですし、大切な取引先を失うことは大変な痛手です。
しかしこれを乗り越えてこそ、真に自立した強い会社になれると思います。



台風、そして大切な取引先との関係解消。
普通ならマイナスの要素が、とてもプラスの要素に感じられたそんなステキな嵐の夜でした。
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by tonkatsuyutaka | 2007-07-18 08:01
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