第16話 一般論からの脱出 |
「このブログを読んだ。
あそこまであからさまに書いていいの?
父さんは喋りすぎだと心配している。
もう少し一般論的にすれば。」
いくつになっても心配するのは親心なんだろう。
しかし、このメールを見てグッと自信を深めました。
このブログがちゃんと実践論、ホンネ論になっているということ。
コンサルタントになりたてのころは一般論の意味がわかりませんでした。
コンサル2年目の時に自分が主催で「接客の極意セミナー」というのを開催しました。
第1講座で、私はテレビや雑誌を見ていて気付いたことや法則じみたことを
自分なりにまとめて話をしました。
持ち時間は50分。30分ほど経過したころに自分がなんだか浮いている気がしました。
40名ほどのお客様もノリが悪い。
なんとなく嫌な空気を感じて、後方の講師席を見ると、上司の宮内亨氏の顔が遠めに見ても明らかなほど怒りに満ちている…
放っておくと講師席から怒鳴り散らされそうな雰囲気・・・
あれ?なんか悪いことしたかな?????
もうこれで舞い上がってしまい、しどろもどろのエンディングでした。
休憩に入り、講師席に戻ると宮内亨氏はリアルに怒りに震えています。
ヤベェ~・・・なに怒ってんだろ?
ドキドキしていると、その隣に座っていた
ゲスト講師のサトーカメラ佐藤勝人氏が
「てめえ、なにつまんない話してんだよっ!なんだありゃぁ?だめだよ、話になんねぇよ!」
なんと上司ではなく、ゲスト講師にボロクソ言われてしまいました。
最後に吐き捨てるように
「この一般論ヤロウ!」
・・・
私は私なりに自分の意見を述べたつもりでした。
なのに一般論?????
なんで?なんで?なんで?????
お客様アンケートを見ると「第1講座はひどかった」、「役に立たなかった」と酷評。
実はその3ヶ月前に実施したPOPセミナーでは、お客様が持参したPOPをその場で添削して
とても高い評価を受けていただけにショックでした。
自分ではそれと同じ事をしているつもりでいましたが、
その違いさえも理解できなかったのが当時の私でした。
その後、佐藤氏には会うたびに「イッパンロン小林」とリングネームで呼ばれ、
一般という言葉を聞くだけでドキッとしまうほどトラウマに陥るほどでした。
それでも、宮内氏、佐藤氏をはじめ関わる人たち全てに鍛えられ、
一般論の意味もわかり、一般論のつまらなさも身にしみてわかるようになりました。
「自分でやったことを、常識や世間体など気にせずに、自分の言葉で飾らずに語る。」
簡単なようで難しいことでしたが、ようやくトラウマからも解放されました。
ナイスメール、ありがとう!!!!!